痴人の愛
大学の視聴覚ライブラリーなるところに、映画やらNHKの特番やら色々あるのを見られると知り、早速行ってきました。
座席数が少ないのにも関わらずいい感じに空いていて静か。うむうむ。
目録からまず選んだのは「痴人の愛」。映画化初作品ですね。
小説とは入り方やテンポ、重視してる場面が違う感じだったので、どうやって終わるのかな?って思っていたんですけど。
あぁ、この場面を使ってこうなるとは。って。不覚にも涙ぐんでしまいました。こういう終わり方になったのはこの時代だからというのもあるかもしれないけれど、何だか安心しました。
小説の譲治はナオミに関わること以外では、教養が分別がある男のように見えるのに、映画の中では只の生真面目な男にしか見えない。それは書き手(作り手)が谷崎から木村恵吾氏に変わったからなのだと思いますが、映像の譲治はものすごく可哀想というか、芯が細いというか。
ナオミに対する執着心というのがもうちっと表出してもいい気がするんだけどな・・・と思ってしまうのは、矢張り小説の独白を読んでしまったからでしょう。
京マチ子さん、素敵でした。あんなふうになってみたい、な。
文字だけ読んだのでは漠然と憧れるだけだったのが、いくらかヒントを貰えた気がしました(笑)
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